恋愛ウォッチャーが現場で見てきた恋愛模様から、『うまくいく恋』を分析するブログ

これまでに5,000組以上のマッチングをしてきた経験を持つ恋愛ウォッチャーのあんりさ。 幾多の男女の出会いを間近で見てきた筆者が、イマドキ男女の生態の違いや恋愛事情をお届け。

大人の恋愛作法? 別れの流儀


だんだんと気温が上がり、夏を間近に感じてきた7月初頭の土曜日。

待ち合わせ場所のタリーズへと向かいながら、一人ため息をつく。

 

これから、別れ話をしなければならない。

 

幸司とは、まだ少し冷える春の週末に知り合った。悪友の由美と土曜の深酒を

楽しんでいた時、声をかけてきた。

 

幸司からの強いプッシュもあってか、3回のデートの後に付き合うことになった。

 

長く付き合っていた彼氏と別れたばかりの私はその傷を癒そうと彼からの

申出に飛びついたのだ。

 

彼は優しく誠実な人だったが、どうしても心を移せず、1ヶ月で交際関係の

解消を決意した。

 

 

約束の時間までまだ1時間もある。鞄の中にはちょうど、月曜までに

仕上げなければならない仕事があった。

 

-これでもやりながら心を落ち着けよう

 

別れを切り出す時は、いつでも心がざわつく。

 

店に入ると、幸司は既に店に来ていた。彼には、「話がある」とだけ伝えている。

 

「早いね。」

 

「前の予定が早く切り上がったから、先に来て仕事でもしようと思って。

コーヒー買って来るね。」

 

早く来るんじゃなかったと、心の中で舌打ちをしながらカウンターに並ぶ。

 

冷え性の私は、コーヒーはホットのブラックと決めている。

 

でも今日は、暑さでじんわりとまとわりつく汗を抑えたかったし、何よりも

冷静になりたかった。水出しのアイスコーヒーを買い、席に戻った。

 

他愛のない会話を交わしたあと、微妙な空気を終わらせたかった私はすぐに

自分の気持ちを告げた。なるべく手短に。

 

好きになれなかったこと、しばらく恋はしたくないということ、関係を

解消したいこと、そして、申し訳なく思っていること。

 

彼はそれを聞き、わかった、と一言言った。そして、

 

「本当はさ、悪いなんて思ってないでしょ。」

 

何も答えられずにいる私に、

 

「わざわざ会って言うことなかったんじゃない?最近の人たちはLINEで

済ますみたいだし。」

 

と続けた。

 

「確かにそうかもしれないね。でもね、私は直接会って言いたかったんだ。

それがけじめだと思うから…」

 

気まずい沈黙。半分ほど残ったアイスコーヒーは、店内だというのに

汗をかいている。

 

「最近思うんだけど、自然消滅って大人の作法だと思うんだ。

昔ははっきりするが良かったんだけどね。直接相手を傷つけなくてすむし、

なんとなく空気を読んでお互いが離れるのが大人かなって。」

 

-はっきり切り出すのが、大人じゃないと言いたいの?

 

「…そういう考え方もあるかもね。でもね、私は自然消滅なんて終わり方は

やめた方がいいと思ってる。
急に連絡来なくなった方はやっぱり傷つくし、気持ちの整理が着くまでに

時間がかかるでしょ?昔そういうことされてかなしかったから、私は絶対に

そういうやり方はしないんだ」

 

「世代もあるんかね。最近の若い子は全部LINEみたいじゃん。

まあとにかく、俺はキミの彼氏じゃなくなったけど、六本木で飲むときは

友人として声かけてよ。」

 

ふと、アイスコーヒーのいいところに気がついた。

猫舌の私でも時間をかけずに飲めるのだ。こんな話をする時には都合がいい。

 

残りのコーヒーを一気に飲み干した。食道が一気に冷える感覚が気持ちがいい。

 

 

「そうだね。私もう行かなきゃ。元気でね。」

 

--------------------------------

 

その日の夜、幸司の言っていたことを反芻した。

 

-本当に、自然消滅は大人の嗜みなのか?

 

好きな人から急に連絡が来なくなる。

こちらから連絡をするが、一向にレスが来ない。

でも私たち、付き合っているんだよね?

 

こんな状態から気持ちを切り替えるって、なかなか難しい。

もう連絡は来ないのに、一縷の望みを抱き続けるのだ。

 

だから、別れを切り出される側ははっきり言ってもらった方がいいんじゃ

ないかと思う。

 

けれど、一方で切り出す側はどうだろう。

かつては好きだった相手を悲しませなければならない。

 

責められるかもしれない。

 

相手の前からぱっと消えた方が、いい思い出として残せるのではないか。

 

そう考えると、別れを切り出す側は自然消滅の方が負担が少ない。

 

-どちらの言い分も正しい。

 

それが、私の出した結論だ。

 

 

どちらの立場になるかによって、自然消滅の是非は変わるのかもしれない。

 

切り出す側はほんの少しだけ、相手がどう感じるかを考えてあげたら、

きっぱり終わらせてあげようと思えるのかもしれない。

 

切り出される側は相手がどんな気持ちで連絡を絶ったのか思いを馳せれば、

黙って身を引こうと思えるのかもしれない。

 

そういう別れ方ができたら美しいのに。

 

--------------------------------

 

次の朝、幸司からメッセージが入っていた。

 

『やっぱりちゃんと言ってくれて良かったよ。ありがとう!

これからもよろしくね。』

 

 

今日も暑い。また、アイスコーヒーが飲みたくなった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
イベントパスポート付マッチングサイト『GOALL』リニューアル
『GOALL』は、恋活イベントに何度でも参加できるイベントパスポート付きの恋活マッチングサイトです。
『GOALL』の特長
☆月額料金だけでGOALLイベントに参加し放題!
☆イベント参加者限定の非公開グループで、気になる相手にイベント後でもコンタクトできる!
☆いつものマッチングサイトとしても使える!
月額女性1,980円/男性3,780円で出会いのチャンスが無限に広がります。
イベントが目白押しのシーズンに向けて、GOALLで素敵なデート相手を
見つけてみてはいかがでしょう?
詳細はこちらから↓
GOALL ~出会いのチャンスを何度でも 恋活イベントパスポート~
bit.ly

f:id:fatalita-tv:20190127202709p:plain