男女均衡問題(1)
良いものを買いたければその分の対価を払う必要があるように、恋愛でも、
良い男(女)と付き合いたければ自分自身の価値を高めなければならない。
以前の記事でドーパミンと外見的魅力度が釣り合っている男女は相性が
良いという話をしたが、付き合う男女の魅力度は均衡する。
早稲田大学の森川教授は、これを「恋愛均衡説」と呼んでいる。
では、見た目やドーパミンの分泌量の他に、どのような要素が均衡すると
カップルになりやすいのだろうか。
今回は、そのうちのひとつを紹介する。
学歴
国立社会保障・人口問題研究所が行なった、「結婚と出産に関する全国調査」
によると、夫婦の学歴は均衡しやすいということがわかっている。
この調査では、学歴が高卒以下の女は、高卒以下(専門学校生を含む)
の男と結婚する例が82%、大卒以上の女は大卒以上の男と結婚する例が
88%あった。
一方、短大卒の女は柔軟な姿勢を示していて、高卒以下の男と結婚した
例が49%、大卒以上の男と結婚した例が51%という結果となった。
筆者は、学歴が均衡する理由は以下の2点があると考えている。
1. 前提となる知識量が近いため、話が合いやすい。
2. 学歴が近い方が、カップル間の格差が生まれにくい
特に、2.はカップルが長続きするかどうかを決める大きなポイントだと
考えている。
一般に学歴が高い方が収入も高いと言われているが、そういう人の
生活習慣とそうでない人の生活習慣は違う。
お茶をする時に、ファーストフード店に入るのか、少し高くても落ち着いた
お店に入るのかは、その人の所得によって変わってくる。
文科省のデータによると、日本では過年度高卒者を含む大学進学率が52%、
4年制大学在学者は25万人だった。
そのうち男子学生は約17万人、女子学生が約8万人なので、女は同年代の
大卒の男を探すときに、17万人の中から選ばなくてはならないことになる。
もちろん、同年代ではないカップルもいるので、実数としては増えるが、
最初から論外となってしまう男がいるというのは見逃せない。
また、高学歴の女は自分と同じく学歴の高い男を選ぶ傾向にあったり、
男が女の学歴に劣等感を抱き、尻込みをする側面があるため、マッチング
するのがより難しくなってくる。
学歴の高さを重視するのはどちらかというと女だと思うが、収入を判断する
材料のひとつとして見る場合は、特に30代以降は、学歴だけで判断することは
あまりオススメしない。(これ以降の世代は、収入の多寡は学歴だけで
決まらないからだ)学歴に拘らずに素敵な異性を見つける審美眼は、
ぜひとも磨いておきたいところである。