恋愛ウォッチャーが現場で見てきた恋愛模様から、『うまくいく恋』を分析するブログ

これまでに5,000組以上のマッチングをしてきた経験を持つ恋愛ウォッチャーのあんりさ。 幾多の男女の出会いを間近で見てきた筆者が、イマドキ男女の生態の違いや恋愛事情をお届け。

恋愛のあんな疑問もこんな疑問も解決できる、たった一つの理論ー恋愛エネルギー保存の法則とは?-総論-

・なぜ、優しい人や誠実な人がモテるのか。

・なぜ、子供の頃はスポーツが得意だったり学級委員をしていたりするなどの目立つ子がモテるのか。

・重い恋愛になってしまうのはなぜなのか。

・気になる相手と付き合いたい時にアピールするべきことは、結局のところ何なのか。

・家庭がうまくいっている安定した人でも不倫をしてしまうのはなぜ?

・モテたい/恋人が欲しいと思っていない時に限ってモテるのはなぜなのか。

・惚れた方が負け、というのはなぜ?

 

 

こういった疑問を解消する原理となる理論が、恋愛エネルギー理論

というものである。

 

今回も、アイデンティティ理論が大いに関係するようだ。

 

以前、恋愛関係が長く続かないのは

本人または交際相手のアイデンティティが確立していないからだ

という主旨の記事を書いた。

 

 

ここでは、エリクソンが提唱している「アイデンティティ理論」をもとに

研究した、青年心理学を専門とする大野久の理論を紹介している。

 

大野は、アイデンティティが確立していない青年は自分のことで精一杯で

相手のことまで考える余裕、つまり愛する余裕がないという。

 

つまり、「『自分は愛されたい。でも、相手に愛のエネルギーを使う

余裕はない』という状況」(大野,2010)である。

 

相手にエネルギーを使うというのは、「好きだよ」という愛情表現をしたり、

相手が喜ぶ何かをしてあげること。

 

例えば、ちょっとした変化に気づいて「新しい髪型が似合っているね」

「今日の服装いいね」などと褒めてあげること。

 

「相手からの賛美や賞賛を求めたい」という欲求に応えてあげている。

 

青年期の恋愛は、当人たちのアイデンティティが確立されていないことも

少なくなく、相手にエネルギーを与えるのではなく、お互いに相手の愛を求める

「エネルギーを奪い合う恋愛」となってしまうという。

 

そのため、エネルギーを一方的に相手に与え続けるような付き合いは、

エネルギーを与え続けている側にしてみれば、不安や不満、疲労感を

感じるようになり、関係は終息に向かってしまう。



 

 

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逆にいうと、両者が十分なエネルギーを相手に与え、もらう関係ができると、

その付き合いは長く続くということなのだ。



では、ここで何度も出てくる「エネルギー」とは、一体何なのか。

 

エリクソンや大野は、これについて明確な定義を出していないが、

高坂は『恋愛心理学』(2016年,福村出版)において、恋愛エネルギーは

リビドー(フロイトが提唱した、生の本能としての性的エネルギーであり、

増大減少する量的な概念)だと述べている。

 

 

「生きるために必要な精神エネルギー」とでもいっておこう。

 

 

リビドーは、自分自身に向けられたり、対象(家族や恋人、子どもなど)

に向けられたりと、固着したり移動したりする。(リビドー備給という)

 

 

そして、自己に向かうリビドー(自我リビドー)と他の対象に向けられる

リビドー(対象リビドー)は、一方が増加するともう一方が減少する

という関係にある。

 

 

これを恋愛関係に置き換えると、自分に向けるリビドーを減らし、

恋人に向けるリビドーの量を増やしているという状態になる。

 

 

そのため高坂は、リビドーについて「物理学でいうエネルギー保存法則的な

考え方ができrエネルギー経済論的概念としても扱われている」

(『恋愛心理学特論』p.104)と、紹介している。

 

 

では、相手からエネルギー(=リビドー)を向けられると、向けられた

側はどのように感じるのだろうか。

 

 

高坂は、恋人からもらうエネルギーは、精神活動のエネルギー源となり、

自尊感情も感じ、努力に目を向けられるようになると考えられているという。

 

つまり、恋人から愛のエネルギーをもらうことによって、自信がつき、

やる気も出て、努力をしようと思える。

 

 

長く続く恋人は、リビドーを与え、受け取るというのをバランスよく

やっているのだ。

 

ちなみに、大野は青年期においては、男は自身の問題に9のエネルギーを、

相手に対して1のエネルギーしか使わず、女は自身にも相手にも

同じぐらい使うと、エネルギーの使い方に関する男女差について述べている。

(高坂は、このことがアイデンティティ確立期以降のカップルや夫婦の浮気

や不倫問題と関係するのではないかと言っている。)




相手に与える愛のエネルギー移動(リビドー備給)は、エネルギー保存の

法則と同じ考え方ができるというのは興味深い。

 

そして、恋愛エネルギー保存の法則にかかると、恋愛のいろんな疑問が

解消されるというのも面白い。

 

 

今回は、この理論の全体像を紹介した。

 

 

恋愛が持つ個々の疑問や問題についてどのように応用されていくのかを、

複数回に分けて紹介していきたい。



 

 

 

◆One-Timeデート◆

 

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次回は6月23日@渋谷


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