男の方が純粋に恋愛してる?男女別、切り出し方別の「別れの理由」にせまる。
先日アップした別れの切り出すのは男女のうちどちらかに続く、別れに関する
記事である。
今回フィーチャーするのは、「別れの理由」。
まずは、どんな理由があるのかを見てみよう。
こちらも、「どちらから別れを切り出したか」というアンケート調査を行った、
社会学者の谷本奈穂の調査を参照している。
アンケートでは、どちらが別れを切り出したかという質問の他に、別れた理由
を自由記述で回答させた。
その回答から頻出語彙を抜き出し、男女別でランキングを作ったものがこちらである。
別れの理由として使われた語彙を比べて見ると、ぴったり同じだったのは
「価値観」「思う」だけ。上位4つの語彙も、全て異なる。
男の場合は、「性格」「不一致」「違い」「好き」。
女の場合は、「相手」「結婚」「人」「生活」。
単純に男女の語彙の差異を見て見ると、男の場合は相手の性格や価値観、
感情などの主観的な理由を挙げるのに対して、女は「結婚に適さない相手
だから別れる」という、条件的な理由を挙げている。
さらに詳しくデータを見るために、各属性の人たちがどのような語彙を
使うのかをプロットしてみる。
谷本は、その理由を「ふられた場合は主体的な理由をあげられないかも
しれないが、ふる場合は主体的な理由をあげている」からだとしている。
これによると、男はフってもフラれても「不一致」を挙げることが多いこと、
女は自分がふられる場合は「相手に好きな女性ができた」、フル場合は
「結婚するにふさわしくない」など、結婚に不適格だから別れるという理由
となっている。
男は性格や価値観の不一致を主たる別れの理由としている。ということは、
恋愛における別れを「コミュニケーションの問題」として捉えていること
がわかる。
一方で女の方は、別れの原因として「結婚」という語彙を持ち出している。
つまり、女の方は恋愛での別れを「(結婚という)制度上の問題」として
捉えていることがわかる。
谷本は、この理由を次のように述べている。
けれども、そもそも、なぜ女性はそれほどまで結婚を意識しなければならないのか。
恋愛に対して男性より意識的に臨まないといけないのか。
それは、女性が「結婚によって自らの生活が変わってしまう」
という意識を男性より強く持っているからである。
別れというリセットボタンを押して、人生を変えていかなければ
ならないということなのである。
そして、同時に、女性が生活で結婚に頼らざるをえないことの
あかしでもある。
男性にとって「単なる(?)コミュニケーション」として考えられる
恋愛も、女性にとっては未来の配偶者を探す重要な「機会」なのだ。
そこには、より結婚に望ましい相手(中略)を求める必死な思いが隠れている。
ちなみに、この質問は30-59歳までの男女に聞いている質問だ。
そのため、20代半ばまでの若い女性たちには同じことは言えないかもしれない。
「不倫という先のない恋はしてはいけない」
不倫をしている独身女に向けた雑誌やサイトの記事を見ていると、
このような趣旨の言葉をよく見かける。
また、不倫はしていなくても「遊びの恋はしてはいけない」という主張も
少なくない。
一つ言えるのは、これらの言葉は結婚=恋愛のゴールという前提を持っている
ということ。
本気の恋愛の背後には、結婚という制度が口を開けて待っている。
どちらの言葉も、その前に「結婚したければ」という言葉が非表示状態で
プロットされている。
とはいえ、最近の恋愛観は自由化していて、「結婚=恋愛の最終形態」という
常識も、以前に比べるとそれが全てではなくなっている。
結婚したいと思わない女に「結婚できないから不倫はやめろ」と言ったところで、
「結婚したいと思わないし、彼が好きだからやめない」と返されるだろう。
恋愛の果てに何を見ているのか。
女のその先に見るものが結婚一択でなくなった時、女が別れようと思う理由は、
また別の形で現れるかもしれない。
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