愛とお金はトレードオフ?
「経済的に安定した人と恋愛結婚をして、愛情溢れる素敵な家庭を作りたい」
女であれば多数の人が思うであろう。
恋愛インタビューを行う時に、筆者も同じ言葉を何百回と聞いた。
でも、もしも「経済的に安定」することと「愛情溢れる」ことに負の
相関性があったとしたら?
経済と愛情についてコレ!というデータは見られないが、生保と
金融サービスの専門家が組織するMDRT日本会が2008年に30代〜40代
のサラリーマン家庭に行った調査がそれに近い。
これによると、「結婚相手を愛しているか」の問いに、年収300万円
未満の夫婦は48%が「愛している」と回答したが、年収800万円以上
1000万円未満の夫婦は33%しかいなかった。
また、毎日キスをしている夫婦の割合やセックスの回数も、年収が低く
なればなるほど高い傾向が出た。
この現象について、駒澤女子大学の富田隆氏は以下のような見解を述べている。
(収入が低い男女は)経済的に苦しさを感じつつも、結婚生活を続けるためのに『それでも愛しているから』と、自分を納得させようとするのではないか(読売新聞2008年4月1日)
また、マリナ・アドシェイドのアメリカで有名な性愛コラム「SEX &Dollers」
では、その著書の中でエコノミストのベンジャミン・コーワン氏の
「コミュニティカレッジの学費と10代の若者のセックス」の相関を示した
論文を紹介している。
コーワン氏によると、学費が1000ドル上がるたび高校生たちは
「勉強しても意味がない」と感じ、学業意欲そのものが6%減退したという。
逆に、セックスの相手は学費が1000ドル下がるにつれて、高校生の
性的パートナーの数が26%減少し、少ないパートナーを大切にする
傾向が高まった。
つまり、学費が少しずつ下がるなど、高所得家庭との経済格差を感じ
にくくなると、高校生たちは学業や恋愛に対してポジティブになる。
恋愛やセックスもその場限りではなく、「一人の人を大切にしよう」と
ポジティブに愛を育むようになるという。
やはり、愛情とお金には負の相関性がありそうだ。
「とはいえ、愛されたいし、お金にも余裕が欲しい。」
理想と妥協が拮抗する点を見つけるのが大変そうである。
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