カップルとそれを取り巻く人間関係
2013年に、Facebookのエンジニアであるラース・バックストロームと
コーネル大学教授のジョン・クラインバーグは、Facebook上の
人間関係からパートナーとの関係の強さを推測できるという
研究を発表した。
カップルの関係の強さを測る基準として、2人のネットワークが
繋がっていない部分を、カップルとして橋渡ししている数を数えた。
上記の図は、彼らの研究を図解したものだ。
130組のカップルのうち左の図は、ほぼ全ての人が知り合いで、このカップルは
このネットワークの中に埋め込まれている。
同じコミュニティに入っていると、このような人間関係になることが多い。
右側のカップルはこのカップルがいないと他の人間関係はスムーズに
動きそうにない。
カップルがこのネットワークのハブとなりそれぞれ個別に、自分たちの
周りにいるグループ同士を結びつけている。
一見すると左側のカップルの方が良さそうだが、カップル同士の関係は
右側の方がより強固なものとなるらしい。
カップルのうちどちらかがいなくなった時、残された人間関係はどのぐらい
バラバラになるのだろうか。
この時に解ける人間関係の度合いをバックストロームとクラインバーグは
「分散」と呼んでいる。
分散の度合いが高いカップル(上右の図)は、周りの人間関係を二人で
結びつけているため、分散の度合いが低いカップル(上左の図)より関係が
強固になる。
分散のレベルが弱い若いカップルは、強いカップルよりも破局する可能性が
50%高くなるという。
上左の図のようなカップルは、二人で過ごす時間や関心を他の友人と
奪い合うことになる。
二人の関係は「人間関係の一つ」となり、特別なものではなくなってしまう。
一方で、お互いの人間関係に全く干渉しない排他的なネットワークは、
それぞれの生活を送ることがあっという間に「相手の知らない生活を送る」
ことになる。
イメージとしては、下記の状態だ。
バックストロームとクラインバーグによると、このモデルは付き合い
始めて日が浅いカップルにはあてはまらないという。
二人の周りの人間関係がある程度繋がって来た時に、改めて相手との
関係を見直すのに良いのかもしれない。
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