男女均衡問題(2)
均衡する男女がカップルになりやすいという「男女均衡説」。
見た目、ドーパミンの分泌量以外に何が均衡するのかという問いに対し、
前回は「学歴」という要素を紹介した。これは、恋愛、結婚の双方において
重要な要素である。
今回取り上げるのは恋愛ではさしたる影響はないが、結婚というフェーズに
対して大きな影響を与えるものだ。
今の日本ではかなり薄れているが、一部ではまだまだ根強く残っている要素。
家柄だ。
日本では、大和朝廷の樹立から江戸時代までは、「家柄」の均衡で結婚相手
が決まっていた。
そもそも結婚は家と家の結びつきを重視した社会儀式として捉えられており、
そこに夫婦の意思は介在しなかった。
今でも、親の社会的地位の高さや実家が裕福か否かといった点で、格のよう
なものを比較する意識は根強く存在する。
しかし、結婚が個と個になった今では家柄だけの均衡では、他の部分で
不均衡が生じ、良い関係を継続していくのは難しいかもしれない。
ちなみに余談だが、筆者の友人の一部に、親の社会的地位の高い男たちがいる。
彼らにパートナー(彼女も含める)に求めることを聞くと、
「どこに出しても恥ずかしくない人」と答えている。
社交の場に夫婦で参加する可能性があるからだ。彼らは、見た目、
学歴以外でも、職業や家柄も重視する。
また、ある女友達は、家柄が良いことが理由で彼氏が妬み、
うまくゆかなくなってしまったという。
こういった人たちが一般の家庭で生まれ育った人と結婚した場合、
ある意味「格差婚」となるのだろう。
こういったことを考えると、女が男に嫁ぐ場合の「玉の輿」に乗ることは
なかなか難儀である。