重い女とはどんな女なのか
束縛する女。尽くす女。依存する女。
重い女の代表的な特徴をあげると、このようなものが思い浮かぶ。
一途な女や情の深い女も似ているが非なるものである。
もちろん、これは女だけではなく男にも当てはまる。
愛と恋の違いにおいて、愛の定義は自他の精神的成長を目的とし、自己を
拡げようとする「行為（原文では意志）」である。
これを踏まえて改めて恋愛においての「重い」を定義してみると、次のように
なるのではないか。
自己の保身だけを考え、相手の精神的発達を恐れている状態
もう少し詳しく紐解いていくと、「重い」と言われる人は次のどちらか、
または両方を持っていると言える。
1. 依存性
簡単に言うと、このタイプは愛されることに忙しすぎて、愛するエネルギーが
残っていない。
彼らの特徴として、パートナーに拒まれると自殺を企てたりその恰好をしたり、
「死ぬ」と言って脅かしたり、何も手につかないほど落ち込んでしまったり
する人に、その影響が見られる。
パートナーに対して常に「〇〇してほしい」「〇〇してくれない」と言っている
人は予備軍かもしれない。
好みのタイプは？という質問をすると「自分のことを心から愛し、本当に
大事にしてくれる人」という人がいるが、こういう人は、自分のアイデンティティ
（生きている理由、ぐらいの意味でとってほしい）すらも他人に委ねてしまう
危険なタイプだ。
依存性の強い人たちは、相手を失うと想像しただけで怖気付き、その心づもり
をしたり、相手がもっと自由になることに我慢できず束縛してしまったりする。
このような行動において、自分や相手の自由や心的な成長を妨げてしまうので、
それを窮屈に感じた相手が「重い」と感じる。
2. 自己犠牲
いわゆる、「尽くしすぎる」タイプの人に見られる。与えることにより、
相手が本当に望んでいることよりも、自分自身の要求を満たす。
「〇〇のために〇〇したのに」「〇〇のためを思って」と言う人は、その傾向が
あるかもしれない。
そして、この場合は相手のために何かをしたのは、「自分がそうしたいから」
であって、「相手に何かを求められて」したのではない。にもかかわらず、
自分がしたことを相手に認めてほしいと望んでいる。
例えば、自分の留守中に彼女が勝手にやってきて掃除をしてしまったとする。
彼氏にとってはありがた迷惑なことだが、彼女は「あなたのためを思って
やったのに、どうしてお礼の一つも言ってくれないの？」となる。
彼は、別に頼んではいないのに押し売りをされた気になり、息苦しくなる。
自己犠牲を払う人は「自分が愛情深い人だ」というセルフイメージを確立させることと、「相手に感謝されなくても、それでも尽くす自分って素敵」と思いたい
がためにそのようにしている。
（幼少期の両親を反面教師にしていることが少なくないという）
これが行き過ぎると、相手は自分に与えられるものとその見返りの大きさに
耐えられなくなる。
これらは、が崩れた後、相手との一体感を感じられなかった時に
湧き起こる。孤独を回避するための防御反応なのかもしれない。
そしてこれは、幼少期の家庭環境（親が過保護だった、愛情を感じられ
なかった、など）に大きく影響を受けているという。
「重い」というのは、私達が思っている以上に根深い問題なのかもしれない。
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