結婚相談所のおばちゃんが、自分の希望でもない相手を強制的に勧めて来る理由が、なんとなくわかった件。
職業柄、結婚相談所に入った独身男女から、
相談所のおばちゃん(たまにおじちゃん)の愚痴を聞くことがある。
「自分の希望を全然聞いてくれない」
「嫌だと言っているのに、『これぐらいで妥協しなきゃ』と、
希望ではない相手を押し付けて来る」
「そんなに欲張っていると、一生結婚できないよ」
少なくはない婚活男女は、こう言った言葉を浴びせられ、
心が折れたり、おばちゃん達に対して嫌悪感を感じる。
そのため、高いお金を払って入会したのに辞めてしまったり、
新しいところにまたお金を払って、入り直したりするのだ。
21歳で入った(まだ市場価値の高い)女の子に対しても、
同じようなことを言うらしい。
(アラサー女たちやアラフォー男達が、どれだけ言われているのかは言わずもがなだ。)
年齢的には、婚活世代真っ只中にいる筆者としては、
彼らの気持ちは非常に共感できた。
ところが先日、結婚相談所のおばちゃん達の気持ちが少しわかるかも、
という出来事が起きた。
相談所のおばちゃんの方を持つ気は無いし、
プロならちゃんと仕事しろよと思う気持ちは変わらないのだが、
それでも、なんとなくわかったような気がした。
業界大手の○コンジャパンで見つけた、とある趣味コンに参加した際、
筆者の周りには存在し得ないような異性が現れた。
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平日の日中に開催されたカフェ巡りイベントで、そいつらは現れた。
少人数制で会話を楽しむこのイベントは、一定時間は同じグループで会話をする。
くじ引きみたいなものだからと、視察とプライベートと半々の、軽い気持ちで行ったのだが…。
そこで当たった男達が、
外見、コミュニケーション能力と共に底辺(失礼ながら)の男達だったのだ。
合コンをしまくっていた時代から、数多の男達を見て来たが、
ここまでのやつらが2人揃うことはなかなか無い。
全く気を遣っていない服装、セットのされていない髪、
たるんだ身体。
そして、自信のなさそうな顔つき。
半径1m以内に入ってくると、鳥肌が立つほどだ。
スタッフのお姉さんがくれたカフェマップを見ようともせず、
こちらが言葉を発するのを待っている。
異性としての魅力を、何1つ持っていない。
(女に慣れてないな、これは…)
もう一人の女性もおとなしそうだったので、リードすることに。
結局、男達に仕事の話を喋らせて終了。
ある程度覚悟はしていたものの、どっと疲れたのだった。
(彼らの仕事の裏話が聞ければ、まあ良しとしようとした。)
一向に進まない時間を気にしながら、2時間のイベントがやっと終了。
当然、連絡先の交換なんてしたく無いし、逃げ帰るようにその場を後にした。
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帰りの道中に、街行く人々を眺めながら思った。
「この人たちが、全員イケメンに見える…」
作業服を着たオジさんも、つまらなそうに電車に乗っている営業マンも、
とにかくみんなイケメンに見えた。
そして、ぼんやりと思った。
「私の周りにいた男達って、実は全員イイ男だったんだ…」
周りの男たちに恵まれていたらしいということに気づく。
今までイケてないと思っていた周りの男たちに、心の中で謝った。
「今までイケてないなんて言ってごめん…」
結婚相談所のおばちゃん達は、
このようにコミュニケーションが下手で、見た目も気を遣わない残念な、
数多くの男達(もはや男ということすら認めたく無い)と対峙している。
女(女として、女だとは認めたく無い)もまたしかり。
街を歩いている普通の女、男よりも、
『底辺』の人と話をする機会が多いのだ。
なので、普通の未婚者達が「この人微妙・・・」という人たちも、
「底辺のやつらに比べればよっぽどイイ男」という層に入る。
だからおばちゃん達は、
「ここらで手を打っといた方がいいよ。底辺の男(女)と比べたら、
だいぶ良い男(女)だよ、ひひひ。」
となるのだろう。
もちろん寄り添ってくれるおばちゃん達もたくさんいる。
どの仲人も、仕事を始めた時には「お客様に納得のいく結婚をしてほしい」という、
キラキラした気持ちだったはずだ。
しかし、常日頃そういう人たちを相手にしていると、一部の人は感覚が鈍ってしまうの
だろう。
筆者も恋愛や出会いに関する事業をしているので、対岸の火事では無い。
ユーザーと同じ感覚でいるための感性が鈍らないように、
自分自身の精進が必要だと自戒をした出来事だった。
うん。気をつけよう。
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