恋愛ウォッチャーが現場で見てきた恋愛模様から、『うまくいく恋』を分析するブログ

これまでに5,000組以上のマッチングをしてきた経験を持つ恋愛ウォッチャーのあんりさ。 幾多の男女の出会いを間近で見てきた筆者が、イマドキ男女の生態の違いや恋愛事情をお届け。

気になる相手にアプローチする際の効果的な方法は、相手の〇〇〇〇〇を尊重することだった-行動編-

突然だが、この数値は何の数値かお分かりだろうか。

 

1970年代 4.92%(男4.92% 女約0%)

1990年代 19.05%(男19.05%、女19.63%)

2000年代 16.1%(男12.82%、女19.63%)

 

これは、雑誌コンテンツ全体の中で「異性の気をひくのに適するアプローチ」

に関するコンテンツの割合である。

 

社会学者谷本奈穂が、その著書『恋愛の社会学』(2008年、青弓社

で述べているデータだ。

 

谷本は、テキストマイニングの手法を使い、15歳~25歳をターゲットとした

雑誌について言語的なアプローチにより分析をしている。

 

谷本は、「かつては女性が男性にアプローチするのは「はしたない」

とされていたようで、一九七〇年代では、女性から男性のアプローチ

記事はほとんど見いだせない。」という。

 

 

さて、『恋愛の社会学』では、雑誌で取り沙汰された「男が女にアプローチ

をする際の有効な手段」の分析をしている。

 

今回は、「男が女にアプローチする際の有効な手段」の分析結果について

見ていきたい。

 

 

谷本は男性誌の分析だけではなく、女性誌についても分析をしているが、

内容には誌別の偏りがなかったとのこと。

 

1970年代と現代(1990年代、2000年代)でまとめると、このような記述があった。

(上から順で多かったもの。末尾に★が付いているものは、前のものと同率)

 

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現代の男からのアプローチにおいて、最も適していると言われているのは

「さりげない気遣いで好意をにおわせる」こと。

 

好きだと口説いたり直接的に愛情表現をするよりは、あくまでも

「さりげなく」好意を「におわせる」ことなのだ。

 

 

女に「この人私にことを好きなのかもしれない」と思わせれば、勝ちである。

 

確かに、直接的な表現をする男は女から警戒される。

 

女が「ガツガツしてて怖い」「必死すぎて引く」のは、不躾に好意を押し

付けてくる感じがするのである。

 

 

では、このような「さりげない気遣い」が好まれるのはなぜか。

 

同書で、谷本はその理由は大きく2つあると主張する。

 

①相手のテリトリーを尊重するという付き合い上の戦略に基づくものである。

「パーソナルスペース」というものがあるが、何も身体の距離や声の距離など、

物理的なものだけではない。

心理的なパーソナルスペース」なるものが存在する。

 

例えば、合コンなどで会った初対面の相手に、自分の性癖はいきなり

話さないだろう。

また、相手の性癖や身体上のコンプレックス、悩みなどに突っ込んだ

話をしたりすると嫌われる。

 

 

私たちは冒されたくないテリトリーを自分の周りに張り巡らせているので、

通常互いに距離を取ることで相手のテリトリーを尊重する戦略をとる。

 

アメリカの社会学者ゴフマンは、これを「相互行為儀礼」と呼ぶが

この一つとしてさりげなさが好まれるということだ。

ただし、この好意儀礼は男女の関係に限らず一般的なものだ。

 

②好意を示す方も示される方も「遊び(=余裕)」ができるから

「さりげない」行為は、うまくいかなかった時の逃げ道を作ることができる。

例えば、好意を示す方は相手に自分を拒絶された場合でも、その行動は

本当は単なる親切にすぎなかったと主張することで、自分のプライドが

傷つかなくてすむ。

 

また、示される方も「その行動を単なる親切だと思った」と主張することで、

はっきりした態度を取らずにすむ。

 

本来であれば断る場合でも、返事を曖昧にすることで相手に期待を持たせ、

キープすることもできる。

 

曖昧にすることで、相手に「逃げ道」を与えてあげるから、好意を示された

相手は心地が良いのだ。

 

例えば、LINEで「ご飯行きませんか?」というアプローチをする時に、

「昼でもいいよ」という言葉を付け足す。そうすると、相手はディナーは

行きたくないという場合でも、もっと軽いランチという逃げ道ができる。

 

逃げ道は、相手に逃げ道を用意して、テリトリーを尊重することなのだ。

この時に関係の構築を強制されていると思うと、「重い」と感じる。



また、さりげなく好意を示されると、お互いの気持ちが掴みにくく、

関係性の曖昧さは進む。

 

ここでその関係性に悩む人もいるが、そうなると積極的に関係の曖昧さを

楽しむ人もいる。(付き合う前が楽しいのは、まさにこのこと。)

 

このようにさりげないアプローチはお互いにとって都合が良いのだ。

つまり、さりげなさは「傷つきたくない」「はっきりさせたくない」の

逃げ道として戦略的に使われるだけではなく、積極的に楽しめる精神的遊び

(余裕部分)として利用されているのだ。

 

 

 

一方で、女からアプローチする場合はどうか。

 

 

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この場合の「好意をにおわせる」行動とは、例えば電車のつり革に掴まらず、

つり革につかまる彼の腕につかまるというさりげないタッチングや、

電話がかかってきた時に相手の名前を聞く前に彼の名前を当てるというような

「間接的告白」のことを指す。

 

 

女からのアプローチでも好意をにおわせる行動の人気が高い理由は、

一つは先に述べた相互行為儀礼に基づいたもの。もう一つは好意をに

おわせることでその関係を遊び(精神的余裕)のあるものにするためだ。



また、好意をにおわせるに類似したものとしては、「隙やきっかけをつくる」

というものがある。

 

これらは総じて、「相手がアプローチをしやすい状況をつくる」ということ

である。

 

前述の通り、女は自分からアプローチをするのがはしたないと言われた

時代があった。

 

それに呼応する形で、基本的には「最初のアクションは男から。それを

しやすくするのは女から」という今の形が出来上がったのだろう。

 

それを証明するかのように、谷本の調査では、アプローチ方法として、

 

[女]

相手が告白してくれるようにアプローチ 45%

待つ 35%

進んで告白 14%

 

[男]

相手が告白してくれるようにアプローチ 9%

待つ 11%

進んで告白 76%

 

と対照をなしていた。



ちなみに、個人的に気になるのは、思春期で「モテたい」と考えるこの

年代の男たちの雑誌にしては、2000年代に入ると急速に恋愛アプローチ

コンテンツが減っていることだ。

 

閲覧メディアがオンラインに変わったことも原因として挙げられるのかも

しれないが、ネット社会が成熟しているとは言えない2000年代。

 

男たちがメディアに求めているものが変わってきた、ということなのだろうか。

決して少なくはない若い男たちの恋愛リテラシーが低いと言われる所以は、

恋愛への知識提供がなかったことも影響しているのかもしれない。

 

 

 

 

◆One-Timeデート◆

 

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その男の恋愛スキルを知りたければ、元カノの〇〇を聞くべし


リクルートブライダル総研が発表している「婚活実態調査2017」で、

「理想の出会い方」について触れたアンケートがある。

 

 

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自然な出会いを望んでいる人たちは、全体の63%と、かなり高い。

 

同調査では、その理由も調べているが、第一位としては

「理由はない・なんとなく」なのだそうだ。

 

それもそうだろう。

恋愛相談をしにくる人(特にアラサー以上の女!)は口を揃えていう。

 

「結婚相談所はまだ早い。最終手段という感じ。

残り物をつかまされる感じがするから、ちょっと気がひける。

 

イベントとかパーティーは行くと疲れるし、

行っても次に繋がることも少ないから、コスパを考えると行くのはちょっと…

 

とはいっても婚活アプリとかも嫌。

個人情報は漏れそうだし(実際は滅多にそんなことはないのだが)、

いきなり1:1であって初対面だというのが周りに気づかれるのは恥ずかしい。

 

自然に出会いたいけど、周りはどんどん結婚して、

だんだん合コンとかも少なくなってきた。紹介も一時期より減った。」

 

一方で、結婚した人たちはどこで出会っているのか、というアンケートがある。

 

 

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ここでは、「結婚相談所」「恋活サイト・アプリ」「婚活パーティー・

イベントに参加」「婚活サイト・アプリ」が上昇傾向にあることを表している。

 

 

社会全体の人間関係希薄化により、知人の紹介から出会うよりも

出会うための「有料サービス」を使う方が相対的に大きくなっている

ということもあるのだろう。

 

特に、リクルートは「ゼクシィ恋結び」「ゼクシィ縁結び」などの

結婚情報サービスや、ブライダル情報サービス「ゼクシィ」など、

結婚関連のサービスを幅広く展開しているため、そこに結びつ

ようなアンケートの設計をしているのではないかと思う。

 

また、このアンケートの回答者は「結婚した人」であることも

留意しておきたい。



自然に出会いや恋のチャンスが舞い込むことを期待する

「受け身な出会い」よりも、

有料サービスの利用の有無はさておき、自らで婚活・恋活をする

「自律的な出会い」の方が結婚を希望する人にとっては有効だと

いうことがここではわかる。

 

そういう事情もあってか、女たちは重い腰を上げ「自律的な出会い」

方に目を向けるのだ。

 

 

出会いに満ち溢れていた20代半ばの頃とは違う、別の出会い方。

マッチングアプリなどは気軽に始められる出会いの1つになるが、

その中でもなるべく「ハズレくじ」をひきたくはない。

 

 

では、初めて出会った人はどのように見分ければ良いのか。

ここでは、学歴や年収などのスペックではなく、

「女の扱いをどの程度心得ているか」を見分ける方法をお伝えしたい。

 

なお、この方法はオンラインデーティングサービスが当たり前の世界に

なっている20代半ば以下の若い男については当てはまらないので、

アラサー以上の男を見分ける際に使ってもらいたい(30代半ば以降だと

傾向は比較的正しく出る)

 

 

それを見分けるための質問はただ1つ。

 

「今までの彼女は、どこで出会うことが多かった?」

 

答えのパターンによって、ある程度相手の恋愛スキルを見分けることができる

 

 

◆飲み会などの出会いの場:

初対面の人ともそれなりにコミュニケーションが取れる。

自己プロデュースは比較的うまく、見た目・コミュニケーション力・

スペックなどのいずれかに華があるタイプ。\

どうすれば異性の気を引けるかを知っているので最初の印象はいいが、

関係を長く続ける持久力があるかどうかは不明。

このように答えが返って来た場合は、追加の質問で「一番長く付き合った

のはどのくらい?」と聞いてみると良い。



◆同じグループの人(職場・趣味のサークルや習いごと・学校など)

同じコミュニティの相手と付き合うことが多い場合は、同質の人と

付き合うことで安心するタイプが多い。

また、関わった人と長期的な関係を作るのは得意なので、信頼度は

比較的高い。

ただし、同コミュニティ内で同時期にいた人と複数と交際経験のある人は、

自己中心的で浅慮をいたしている可能性が高いので、さりげなく聞いて

みるのはあり。

「別れた後に同じコミュニティ(職場・サークル)内でまた別の人

と付き合ったりしたことってある?」



◆友達の紹介

友人に恵まれているタイプだろう。

紹介者の立場で考えた場合、「この人なら紹介できる」と信頼できる人間か、

「何とか力になってあげたい」と思われる放っておけないタイプの人間の

どちらかだろう。

ただし、紹介者の「いいやつ」はその人の主観が入るので、

「友達から見たら良い人」だが「異性としての魅力がある」かどうかは不明。



◆マッチングサービスやSNS(世代によってはmixiなども含む)

このように正直に答える人も珍しいだろうが、この答えを聞いた

場合は以下の3点に留意。

 

・今までの彼女がこういったサービスで出会った人が多い。

・元カノの多くは歳下。

・交際期間が短い(3ヶ月以内)

 

という場合は、もともとの異性コミュニケーションスキルが低い

可能性が高い。

特に、30代後半以降の人の場合は、自分の人脈で出会いを探せない人が

使っていることも多い。

筆者が今まで話を聞いてきた、ココに該当する男たちは、自分の恋愛

スキルに自信がない。

そのため、大体は自分よりも「年下」の方が扱いやすいだろうと考えている。

(大人の男の魅力を求める年下女たちは、1ヶ月ほど付き合うと自分の

彼氏が『年上男としての魅力不足』だと気付き離れていく。

そのため、交際期間が短い)



恋愛スキルの有無は、その相手の人間的な魅力に直結するものではない。

ただ、自分が持っているスキルとあまりにもかけ離れすぎていると、

どちらかが物足りなさや不満をもち、長くは続かない。

 

出会い方は千差万別だが、どのような出会い方が多いのかにより、

見えてくるものもある。今回は、そんなtipsの1つを紹介させていただいた。

 

 

 

 

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次のデートにつながるの?女が恐怖する必死すぎる男の必死すぎるLINE

 

ふとしたきっかけで出会った人との初デート。

2人で過ごす時間を楽しく思った男は、次のデートのお誘いをかける。

 

女は気まぐれな生き物である。

その場ではいいなと思った相手でも、その後のやりとりで急に

そっけなくなったり、平気でスルーをする。

 

今回は、複数の男たちから2度目のデートの申込を受けたF(28・女)に、

LINEの内容を見せてもらった。

このGWに集中して動きがあったので、どんなLINEだったのかを

見せてもらった。

 

 

 

 

◆ケースA:必死すぎて怖い…

 

F「この人(便宜上Aとする)は、大人数で飲んだ飲み会にいた人。

生保で商品設計をやっているバリバリの理系。

タイプの違う人が好きだから、お食事に誘われた時は面白そうだなと

思ってOKしました。」

 

Aとは恵比寿でご飯を食べ、2軒目にバーに行った。

もともと遅い時間から始まったこの会だから、帰りはタクシーで帰る

ことになったという。

 

 

F「2軒目に行ったあたりからガツガツ感は出てるなと思ったんですよ。

終電逃しちゃったから、タクシーで帰ったんですけど、家の近くまで送って

くれたんですね。

でも、一緒にタクシー降りてきちゃって。。

確かに話自体は盛り上がったけど、私別にAのこと何も思ってないし、

なんで降りてきたんだよと思いました。

 

食い下がってしょうがないから、また来週会おうねって言ってとりあえず

逃げました笑

 

悪い人じゃないんだろうけどね、なんか必死な感じがして怖かった笑」

 

そのあと、会うのが面倒になりリスケのお願いをすることにしたというF。

その後のやりとりがこちらだ。

 

 

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F「2日になんとか会おうとする姿勢がキモい。それに、まあまあ先の

予定を抑えてこようとするところも、なんか必死で嫌だ。

で、とりあえずスルーしてたらこんな風に来て。

これは返すのも面倒になって無視しちゃった。」

 

 

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そしたら更に後日、こんなメッセージがきて、ついにFは遠回しに

断ることにした。

 

 

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◆ケースB:わざわざ会う意味(価値)がない。

F「Bとは、マッチングサイトで会ったんですよね。専門商社の営業さんで、

ぱっと見は誠実で朴訥な感じ。この人も会ったのは恵比寿だったかな。

 

 

最初は遠慮がちに話してたけど、少し慣れてくると男性優位感を

出してくる男。

 

話は一通りできるんだけど、なんか色気がなくて。

可もなく不可もなく、という感じ。

 

その日は、また飲みに行こう、みたいな感じで終わったんだけど、

その後がちょっと面倒だった。」

 

 

そう言って見せてくれたLINEの彼女の対応は、そっけないものだった

 

 

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F「誘い方が唐突すぎる笑。よっぽど私が好きなら別だけど、

つまらなくはないが面白くもない男となぜわざわざ合わなくては

いけないのかがわからない。

 

それになんだか誘い方が自分勝手だなと思って、スルーしてたのね。

そしたら、後日こんなのが送られてきて。」

 

 

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F「めっちゃプッシュしてるやん!みたいな笑。
この人、いい人ぶってるけど多分自分のことしか見えてないタイプの

人だなと思った。なんか必死!笑

なので、この人の場合はもうここから連絡を取ってない。」

 

AとBは、Fの都合を考えずにプッシュしまくって自滅している。


そんな中、彼女がデートをしようと思った男のLINEはこちら。

ケースC:次の約束への持ち込み方が自然。また会いたくなった正解LINE。

 

 

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F「Cはウェブ系の広告代理店で働く営業マン。話は普通に楽しかったのと、

好きなだけ好きなお酒を飲めたので、もともと満足度は高かった。

 

すごいストレートだったから、

久しぶりにキュンと来ちゃいました笑

 

彼とは来週会う約束をしましたよ。

 

誘い方がすごく自然だったんだと思う。

ワインが好きだという話をしたら、Cは『目黒にオススメの

ワインバーがあって、機会があれば連れて行きたい』と言ってたのね。

 

何が目的か明確だし、安心できる誘い方だった。

比べたら悪いけど、AとBの場合はなんか面倒だし、会う意味がよく

分からなかった。」

 

 

LINEのやり取りや予定の決め方1つで女が男に抱く印象は変わる。

 

Bの「また会いたい」とCの「また会いたい」は、同じ言葉なのに、

Fの心の掴み方が全然違ったのもまた面白い。

 

 

 

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「モテない男」のケーススタディ:女の断り文句「〇〇すぎて合わない」は言い得て妙。高スペック男が気になる女とデートにいけないワケ。

 

女の子を紹介すると、いつも同じ理由で断られる男がいる。

 

某有名国立大学の数学科で代数学を専攻していた、大手の商社マン、S(35・男)。

 

いわゆる高スペックというカテゴリに入るであろう彼は、自らが幹事となり

合コンを開いたり、知人に彼女候補の紹介を受けたりと、出会いには事欠かない。

 

Sは気に入った女がいると、他聞にもれず食事に誘う。

しかし、次の食事に行けることはあまり無い。

 

たまたま、Sのお気に入りになった女たちに話を聞くと、

彼女たちは異口同音に言う。



「彼、頭が良すぎて私には合わないんです。」



彼女たちのタイプは「頭の良い人」。

見た目も悪くは無いSは、そう言う意味では悪くないんじゃ無いの?と思う。

 

このうちの1人に、詳しく話を聞くことができた。

 

「彼、仕事とか会社の話とか、学生時代の話が多いんですよ。

会社の上司が~、とか、仕事の内容とか。自信持ってるんだと思います。

 

最初のうちはいいんですけど、飲み会の場だけで聞いてるの疲れちゃって、

2人で食事するのは厳しいかなと思ってしまって。

話を色々してくれるのはいいんですけど、ずっと彼が話してる感じになりそう笑

 

学生時代の面白話?とかしてくれたんですけどね、私その人たちのこと知らないし、そんなに長々と話されても、ね。

コメントのしようがないから会話に広がりがない笑」

 

また、Sと何度か一緒に合コンに行ったことのあるM(男・35)は、
友人のことを悪く言うつもりはないけど…と言いながら合コンの様子

を話してくれた。

「あいつはいいやつだとは思うけど、女にモテないだろうなって思うよ。

 

だって、話つまらないし、自分のことが好きすぎて周りが見えてない

『この話題話してるオレかっこいい!』みたいな笑

 

つまらない上に女の子がつまらなそうにしていることに気づかないから、

他のメンバーがフォロー入れたりするけど。

 

幹事やってくれるのはありがたい。だけど、店のセンスがね。。

個室居酒屋みたいのが多いの。4,000~5,000円ぐらいのお店。

僕らぐらいの年齢だったら、もう少し他のお店もあるだろ、と笑

だいたい男が6,000円で女の子が2,000円と言う会費の比率。

 

Sは『メンバーが高スペックで楽しく過ごさせられる俺(たち)

だから、どんな店でも女の子たちは満足するはず』ぐらいに思ってると思う。

 

そのくせ、女の子からも2,000円会費とったりするんだよね。

 

2,000円ぐらいなら最初からこっちで払ってあげればいいのにと思うけど、

Sが幹事だからね。横から口出してメンツ潰すのもどうかなと思って

僕は何も言わない。

 

頭も良いし顔も悪くはないけど、そういうセンスに欠けるんだよな。

女の子たちが『頭が良すぎて合わない』と言うのは、

『頭がいいだけでつまらない』の裏返しなんだと思う。

僕が女でもそう思うくらいだから。」

 

国内最高レベルの学歴を持ち、高収入の高スペック男、S。

Sは、その高スペックに甘んじ、男と女の関係において重要な

コミュニケーションや気遣いといった面を全く無視している。

 

例えば会話。相手の興味のありかを探らずに、自分の興味の対象となる

話題しか話さない。

 

上記のケースでは、大学の寮の話に相手が興味を示さなければ、

関連する他の話題に展開し反応を見る。

 

コミュニケーションの取り方が上手い人は、大学のある場所やそれに

ちなんだグルメ、もしくは相手の学生時代の話を逆に聞いてみるなど、

相手が盛り上がってくれるポイントを探す。

 

残念ながら、Sにはこういった観察力、否、そもそも相手が何を求めて

いるかを知ろうとする「意欲」がなかったのかもしれない。

 

自慢したい経歴なのはよくわかる。

ただ、いくら武器を持っていたって、その武器を最初から、TPOを

弁えず使い倒していては意味がない。

 

150km/hのストレートを投げられる人が、キャッチボールでも相手に

対してそれを投げるのと一緒だ。

 

150km/hの球を受けられる人はあまりいないだろうから、

 

その時点でキャッチボールは終了となる。

 

会話も同じ。

 

意識的に、最初からそういった「針の穴に糸を通すような」やり方で

相手を探しているのであれば話は違ってくるだろうが、

 

もしそうでなければ、第一印象で「良いな」と思った女も「ちょっと違うかも」

と思いかねない。

 

出会いを発展させるためには、

 

「相手にどうみられたいか」を意識し、相手の反応を見て自分の行動を

変えられる柔軟なコミュニケーションが必要なようだ。

 

つまり、モテる要件なのである。

 

 

 

 

 

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モテテク本の効果はいかに?モテない理由を「見た目」のせいにしている人は、完全なる思考停止状態に陥っている。

非モテの人たちが一度は手にするであろう「モテテク本」。

 

恋愛工学で一躍有名になった藤沢数希の『ぼくは愛を証明しようと思う。』

幻冬社、2015年)、バチェラージャパンで一世を風靡した久保裕丈の

恋愛ノウハウ本『その恋はビジネス的にアウト』(小学館、2017年)

は記憶に新しい。

 

水野敬也の女性向け婚活ノウハウ本『スパルタ婚活塾』(文響社、2014年)

や男性向けSEXの誘い方指南本『LOVE理論』(同、2013年)などはドラマ

にもなっている。

 

モテテク本を総称すると、男向けのものは実践的に行動に落とし込めるもの

であるのに対し、女のそれは精神論だったり心掛け論だったりすることが多い。

(『スパルタ婚活塾』は、そういう意味では異質の女性向けモテテク本だ。)

 

女向けのものに関しては、Cancamのような雑誌ではパステル系な雰囲気を

「男ウケがいい(=モテ)」としているが、書籍で出されるモテ本の筆者や、

それについて語面々は総じてパステルな雰囲気とは反対であることが多い。

 

例えば、AV女優、霊能力者、占い師、売れっ子キャバ嬢、ファッションス

タイリストやオネエなど、キャラの濃い人たちが書いているものは大変に

売れているようだ。

 

パステルと対極にいるような人たちだからこそ、見えるものがあるのかも

しれない。

(この辺りはホストやAV男優の書いたモテテク本も近しいのだろうが、

彼らの方がより実践的な感じがする。)

 

 

さて、このようなモテテク本は、本当に効果のあるものなのだろうか。

 

歌舞伎町のホストたちの中には、その世界に入り女からモテるための勉強を

するときには、先輩売れっ子ホストが書いた「モテテク本」は使わない人もいる。

 

鈴木由加里が取材した現役No.1ホストによると「自分だけの商売の方法を

そう簡単に教えている本などはないので、ほとんど参考にならない」

(『モテの構造』、平凡新書、2008年)。

 

 

このホストのモテテクは、「モテ」を商売としている人向けのテクニックなので、

素人向けのものとは少し違うが、恋愛テクニックとしても有効だ。

 

彼は、客がどのようなタイプかを観察し、その客が求めている対応を瞬時に

判断する能力に磨きをかけているという。

 

例えば、美人の客が来た時に、すぐに容貌を褒めることをしない。

その客は容貌を褒められ慣れているかもしれないし、自分が美人だと認識

していないケースもあるからだ。

 

彼は、容貌を褒めること=相手が気持ちよくなる、という方程式が常に

成り立つわけではないということを知っている。

 

相手に軽い質問を投げながら情報を引き出し、相手が言って欲しいことやして

欲しいことを「マメ」にする。

 

これにより、疑似恋愛的な関係性を築き、長く通ってもらうのだとか。

 

 

鈴木によると、このホストは「取り立てて、芸能人の誰それに似ている

というわけでもなく、営業用のスタイルでないときは、

「普通」の若者である。」(同書)

 

この例は「玄人のモテる男」の例として紹介したが、男も女も、

素人も玄人も「相手を観察して、望んでいるものに応え」て相手に

恋愛感情を持ってもらうという意味では、本質的に変わらない。

(それは、女が、狙っている男の好みの見た目に寄せようとすることも含まれる)



一方で、モテない理由として挙げられるのは「見た目」。

好意を抱いた相手に同じような好意を返してもらえなかった時に、

「私(僕)の見た目が悪いから」と振り返ることがある。

 

ここでいう「見た目」とは美醜(容貌の素材)のことを指す。

 

女であれば、もう少し細かったら、肌が綺麗だったら、胸が大きかったら。

男であれば、背が高かったら、髪の毛が生えていれば、太っていなかったら。

などだ。

 

筆者もこれまで、「モテ」や「恋愛市場」においては「見た目」が重要だと

いうことを再三述べてきた。

 

しかし、自分が好意を持った相手に受け入れられなかったことを

「見た目(美醜)」のせいにしてしまうと、それ以上進めない。

美醜を決定づける自分の「見た目」は整形でもしない限りは変わらないから、

多くの非モテは「自分の見た目が悪かったのだから仕方ない」と何もしなくなる。

精神的に病む場合もある。

 

恋愛市場における「見た目」とは、何も容貌の素材だけではない。

「大して美人でもない子がモテる」とか、「ブサイクだけど常に彼女がいる」

というケースは少なからず見るはずだ。

 

こういった人たちは、容貌の美醜以外の「見た目」を勝負どころにしたり、

見た目以外の要素を恋愛市場で勝てる資本として投下しているのである。

 

わかりやすい例でいうと、高収入、高学歴の男。

彼らは見た目は普通だが、お金を適度に使うことができるからモテる。

いくら高収入の男でも、貯め込むだけで使わない男だったら、女は寄ってこない。

 

収入や学歴、見た目がそこそこの男は、経済的なメリットや容貌の美しさ以外

での恋愛資本を投下する必要がある。

 

それは、容貌以外で表現できる「見た目」や「コミュニケーション能力」になる。

 

ここでいう「見た目」は、イケメンである必要はない。

清潔感があり、今感を少し取り入れたファッションをするだけで良い。

要するに、「ちょっとは気を遣っているよ」アピールができれば良いのだ。

 

コミュニケーションに関しては、先ほどのホストのように相手のことを観察し、

気配りや配慮ができていれば良い。

 

例えば、「エスコートしてほしい」というニーズがある女に対しては、

エスカレーターは下に乗る、とか、ドアを開けておいてあげる、とか、

歩調を合わせる、とか、その程度で良い。

(これができる男が少ないので、「女性として扱ってほしい」という気持ちを持っている女には効果はテキメンだ。)

 

同じ原理で、男女に関係なく他人に気配りと配慮ができる人間は、人としてモテる。

 

このように考えると、見た目とは顔の造作や身長、体型だけではない。

他人に「どう見られているか」を意識し、外見(ヘアメイク、ファッション、

姿勢、立ち振る舞いなど)を作り、ケアしていき出来上がったものが「見た目」

なのである。

 

そういったところから、他人はその人の性格や価値観、人間性などを判断していく。

 

我々は、自分自身が出会った恋愛対象の見た目からそういった内面を読み取ろう

としているはずである。

 

それなのに。自分が相手からの視線を受け止める時に、「素材としての見た目」

に目がいきがちだ。

 

その見た目からどういった印象を持たれるのかを考える=どう見られる

のかを意識して「見た目」のコントロールをしていく努力をすることで、

「モテ」「恋愛勝者」への道が開かれるのではなかろうか。

 

 

 

 

 

 

◆One-Timeデート◆

 

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何をもって「モテない」と見るか。「モテない」のビジュアル化した「モテないコスプレ演習」という大学の実習がなかなか面白い

 「モテない」人たち。それは、恋愛における資本が少なすぎるために

「自分が思った通りの」恋愛ができない。

 彼らは自らを「恋愛弱者」と呼ぶ。いわゆる「非モテ」である。

 

 

哲学者の鈴木由香里は、ジェンダー論という大学の講義の中で、

恋愛をテーマにした授業を展開している。

 

彼女の授業を受ける大学生たちに共通する恋愛観は、


「恋愛は第一に精神的な結びつきであるが、その人の外見もまた

重要な要素である」というもの。

 

ただし、そこには「モテる」「モテない」の明確なイメージがある

わけではなく、なんとなくの共通認識のもとに判断しているようだ。

 

恋愛市場の中で必要な資本の1つとして「見た目」があるが、

具体的にはそれが「モテる」「モテない」の具体的なビジュアルイメージがない、

というのが鈴木の見解だ。

 

そこで、鈴木の授業では「モテ」に焦点を当てた「モテないコスプレ演習」

という実習を行っている。

 

ここではどんなことを行い、それにより何がわかったのか?

 

鈴木氏が書いた『モテの構造』(2008年、平凡社新書)に書いてある。

 

 

「モテないコスプレ演習」の中身


この実習を受ける学生は、現代の文化における恋愛の位置付けや

恋愛対象の広がり(異性愛、同性愛、両性愛など)について講義を通して学ぶ。


そこから、具体的な恋愛シチュエーションのもとでの「モテない」

をイメージしてもらう。

 

次に、自分の性別や性的指向に関係なく、どんな恋愛対象

(同性愛、異性愛など)の中で生きているモテない人を表現するのかを選ぶ。

 

実際の学生が発表した演じる相手のコンセプトには、次のパターンがあった。

 

1. 女子学生が、異性愛女性を演じる
2. 女性学生が、異性愛男性を演じる
3. 男子学生が、異性愛男性を演じる
4. 男子学生が、異性愛女性を演じる

 

余談だが、10年ほど前には今ほど同性愛に対する受容と理解が

進んでいなかった。


学生たちが異性愛者を選んだのは、同性愛へのイメージがあまりついて

いなかったからのように思える。

 

鈴木は特に、女子学生が「同性愛女性」を選択しなかった理由について、

学生たちを取り巻くメディアに、同性愛女性を「モテない存在」として

笑いの対象にするような情報が少なかった、または存在しないと推察している。

 

また、男子学生が同性愛男性を演じたパターンも過去4年間に1件だけあった

というが、こちらもメディアによる「同性愛男性」のイメージを演じた

わけではなく、「他者を意識した服装」や「身の回りへの配慮」をせず、

かつ「異性に対する話題」に乗ってこない、つまりは異性愛男性観の

コミュニケーション能力に欠けるというイメージを示しただけだった。

 


演じるべきロールが決定したら、学生たちはまずテレビや雑誌などの

メディアから「モテない」イメージを抽出する。


次に自分が今まで過ごしてきた日常生活の観察から、「モテない」とは

どういうことなのかを考え、「モテない」人を演じきる。

 

服装だけではなく、髪型、メイク、持ち物に至るまで、とにかく

「モテない」人になりきる。

 


そのデータを集めることで、「(特に見た目の上で)モテない人が

どんな風に「モテない」と認識されているのか)を類型化していく。

 

 

◆結果_何をもって「モテない」としているのか
学生がどのロールをこなしていたかにより、「モテない」イメージは

次のように変わった。

 

1. 女子学生が演じる異性愛女性
・身の回りのことに気配りをしない。楽な服装をしただらしないタイプ
→身につける洋服は「とりあえず着ている」という感じ。

配色などにはこだわらない。

ナチュラル系とは全然違う。

こだわってゆるい服を着たり、メイクをしないタイプではなく、

本当にただ気を遣わない。

「楽」ということはメイクやおしゃれをしていないということに限らず、

顔を洗わない、清潔さにもこだわらない、ということも含まれていた。

(「女ならばこれが最低ライン」という男性の既成イメージをはるかに

下回ったため、ディスカッションでコメントできない男子学生もいたという)

 

・やりすぎなタイプ
→ブランドやキャラクターグッズに身を包んでいたり、流行を取り

入れようとしたメイクが全く似合っていなかったりしている女である。

他者の視線を意識し、それに応えようとして失敗しているタイプだ。

前者が他者の視線を全く気にしないのに対して、後者は他人の目を過剰に

気にして流行などに手を出している。

 

このタイプは、4. 男子学生が異性愛女性を演じる場合にも同様の

指摘が見られた。

 


2. 女子学生が演じる異性愛男性

この当時の女子学生の言葉を借りると、「えなりかずきのような服装」

をしている人。

えなりかずきそのものがモテないわけではなく、えなりかずきがメディア

できているような服装に「モテない」要素を感じている。


「躾に厳しそうなお母さんが買ってきた服をそのまま着ている」という

イメージがあるようだ。

 

3. 男子学生が演じる異性愛男性

ここで表れているタイプは1. のタイプと近いが、微妙な差異があるらしい
・身の回りのことに気配りをしない楽な服装をしただらしないタイプ
→男子学生がこの手の「モテない」男を演じる場合、

「太っている」「汗かき」「寝癖」「顔を洗っていない」というような

身体的なポイントを強調することが多かった。

流行を全く無視したものを着続けるセンスのなさや、破けたりほつれたり

しているなど、メンテナンスの行き届いていない服を着続ける無神経さを

指摘するものが多かった。

 

・やりすぎなタイプ
→「モテない」異性愛者男の特徴として、「自分の趣味的世界を具体的に

示すもの」を着ているということ。

このようなファッションから学生が読み取るのは、「趣味的世界に

支えられたナルシシズム」であり、他者の視線が見えていない、

見えていたとしても気にしないというメンタリティだった。

 

・特定集団の中での典型的なスタイル


発表者の性別や表現する対象の性別に関わらず取り上げられたパターン。

「オタク」「ヤンキー」「イナカの高校生」「都会の高校生」

「ギャル」「港区女子」のような、特定の集団として認識されている集団の

「ステレオタイプ」のようなスタイルだ。

 

鈴木は、「モテないコスプレ演習」の前には学生たちとプレディスカッション

を行っている。

その際、大抵の学生は「見た目」がいい人は何をしてもモテるし、

悪い人は男女を問わず何をしても無駄なんじゃないか、という素朴な

意見を述べていた。

 

しかし、この演習を通して改めて「モテない」を見ていくと、美醜ではなく、

別のところで「モテる」「モテない」を判断していることがわかる、

と鈴木はいう。

 

学生たちが演じた「モテない」人物たちは、「他人の視線」に対して

過剰に反応しすぎておかしなファッションやコミュニケーション行動

をとったり、

反対に「他人の視線」を考えずに自分のことだけを考えたファッション

やコミュニケーションをとる人々だった。

 

つまり、「モテない」と想定される人は、「他者の視線」を引き受け損

なっている、ということなのである。

 

一方で、鈴木は「モテ」要素となる見た目は、単なる美醜の判断基準ではなく、

内面を推し量るためのツールである、というようなことを言っている。

 

 

 

 

例えば、顔の造作のバランスや身長の高さ、肌の状態、

髪の多い少ない、長い短いという素材部分より、

それらにどのように手を加えているのか、ということを

読み解こうとするのである。髪や肌にチェックを入れたとしても、

肌が荒れていたりかみが痛んでいたりすることから、

 

その人のおしゃれに対する姿勢や不規則な生活をしている

のかもしれないとか、色々な内面のことを考えてしまうのだ。

 


また、既存のイメージがベースにあっても、どのような意味を

読みとるかということについては、個々の人間で異なるとも、

鈴木は指摘する。

 

その見た目は見る側によって「見た目」の読み込み方が

変わってくるのだ。

 

 


例えば、「長い黒髪」の女性を、黒髪のままでいるから

自然体が好きな人なんだろうと判断する人がいる一方で、

その黒髪を維持するためにストレートパーマをかけたり、

カラーリングしたり、毎日のトリートメントを欠かさなかったり

することが必要なのだ、ということを知っている人ならば、

ものすごくおしゃれに気をつけている人だという判断を下すのである。

 

 

そう考えると、不特定多数に「モテよう」とか、相手は決めていないが

「恋愛したい」「結婚したい」などと言っている人たちは、

「見た目」に対する戦略を立てることができず、中途半端な

曖昧な状態に陥る。

 


前述した「やりすぎ系」の人たちは、ここに当てはまる可能性が高い。

 

このように考えると、「モテない」人たちは主に2つの要素のどちらか

または両方を持っているのではないか。

 

1. 周りの目を気にしなさすぎる、または気にしすぎてファッションや

コミュニケーションがおかしい人。

 

2. 「誰に向けた見た目なのか」が定まらない人(主に、自分の好きな

タイプと恋愛できないと言っているタイプに多い)

 

ちなみに、この本が書かれたのが10年ほど前になるため。この時の学生は

ほとんどがアラサー世代となっていることだろう。

 

この実習の結果と考察を読み取っていくと、当時学生だった今のアラサーは、

「モテない」ことについては今も同じような印象を持っているように思う。

 

 

「モテ」と「見た目」に関する考察は、今のアラサーにも十分に

役立つのではないか。

 

 

 

 

 

 

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「モテる系モテない男」ってどういう男?あなたがやっている「モテるための努力」は、本当に正しいのか。ブオトコチェックリスト。

 

今も昔も、努力の方向を間違えた「モテる系モテない男」というのは

いるらしい。


江戸時代の明和初期に登場した洒落本『遊子方言』は、モテ男ぶった男

「半可通」(ツウぶった人という意味らしい)が人柄の良い若い男を

吉原に連れて行き、「野暮」と「粋」の違いを対比しつつ吉原の

風物を紹介するものだ。


全編が会話調の芝居風で、モテない客の野暮を笑うというスタイルの話だ。

この話の案内役でもあり、笑われ役でもあるのが、モテ男ぶっている

「半可通」だ。


今風に言うと、「自分はおしゃれでまあまあモテる男」だと勘違いしている

大人の男、と言う感じなのかもしれない。

ここでは、モテ男ぶった「半可通」が

「吉原を歩くには着流しでいなければならない」とか

「黒仕立ての着物が良い」とか

「髪は上げて額を見せろ」など、とやかくいう。

が、この「半可通」は結局のところ「粋」ぶっているだけで、

実際のところは「野暮」なのである。

 

自分で「野暮」だということに気づかずに、「粋」ぶっているところが、

読者の笑いを誘うのだろう。


この手の勘違い男は現代にも存在する。

例えば、ファッションの話をすれば、ある有名ブランドショップが

どれだけ自分と仲が良いかを自慢する。

 

他人の見た目についてはダメ出しをしてモテ方を指南しようとする。

服装に限らず、どこそこのレストランを知らないとダメだとか、

「この街(代官山とか、表参道とか、恵比寿だったりする)は

俺の庭みたいなものだ」とか言って、聞きたくもないうんちくを

語り出したりするのだ。


この男たちは、なぜ「勘違い系」と言われてしまうのだろうか。

これに対する解を示してくれるのは、橋本治の『美男へのレッスン』

(1994年、中央公論社)だ。


非モテ」「勘違い」と言う言葉ではなく「ブオトコ」と言う表現が

使われているが、「ブオトコ」の定義を明確にしている。


同書の中の「ブオトコ論」では、その冒頭に「ブオトコ・チェック」

が載っている。


以下の項目の1つでも当てはまれば、「ブオトコ」だそうである。


A. ある時から母親が視線を合わせてくれなくなった
B. 女が「友達以上の関係」にしてくれない
C. 自分の付き合っている女がどうも下品だ
D. 目つきが悪い
E. いくら身だしなみを整えてもモテない
F. 着るものの趣味がコロコロ変わる
G. 人に会うのがまったく苦にならない
H. 自分がゲイかもしれないと言う可能性だけは絶対に認めない
I. 服を着るのがメンドーだ
J. 自分は人並み以上の人間だと思っている

 


橋本治が考える「ブオトコ」とは、

自分の顔を客観的に判断できずに「美男」のまねをしている人のことだ。
「無反省かつ自分に対する絶対的な肯定感を持っている人」が

「ブオトコ」なのだ。


これらの項目について、橋本は補足の説明を入れているが、

鈴木由香里が『モテの構造』(2008年、平凡社新書)でわかりやすく

書いているので、こちらを引用したい。


Eの「いくら身だしなみを整えてもモテない」と言う項目について、

異論のある人も多いかもしれない。

身だしなみ以上のことができないならば、ブオトコというのは

酷いのではないかと考える人は多いはずだ。


橋本治は容赦なく、身だしなみを整えればいいというのは、

美男だけにあてはまることだ、と言い放つ。


美男以外の人は、身だしなみを整えてただけじゃ足りないので、

オシャレをしなくてはならないのだという。

自分に適したおしゃれをするためには、「自分の顔」と

つき合わなければならず、高価なファッションに身を包んで

いたとしても、それが「自分の顔」に適したものでなければ

「ブオトコ」になってしまうということなのである。

 

 





Hの「自分がゲイかもしれないという可能性だけは絶対に認めない」

ということは、多少の説明が必要であろう。


橋本治曰く、「美男というものは、人に自分を愛させるように

できています。

そういう体質=外見を持っているのが美男です。

世の中、人間同士に愛情がなければうまくいかない。

そして、人類の社会は基本的に「男社会」だったのだから、

世の中、「男同士で愛し合う」ということがなかったら、

うまくなんか行きっこない。そういう前提があるんだから、

当然のことながら、美男が美男であることの中には、

「男に愛されるため」という目的は、ちゃんと隠されている」

(一八六頁)


この説明からすると、「男社会」つまりホモソーシャル

関係の中の男性が他の男性にどう見られるかということを

意識しないと「ブオトコ」になるということらしい。

 




社会の中で男であっても他人の目を意識するということは、男性から愛される

可能性もあることを認識しているということ。

 

つまり、客観的なのだ。

さらに、鈴木由香里は「女性誌のように「同性モテ」という言葉見られないが、

男性誌でも「同性に嫌われる男」については語られるようになってきている。」

という。

鈴木が紹介しているSPA!の記事によれば、押し付けがましく集団行動を強制

する体育会系やいきなり距離を縮めてくるような行動は忌避されるが、

整形やエステ、オシャレなど、サラリーマン社会の中でいわゆる女性的と

されていた美容行動については、男同士の中でも寛容だそうだ。



橋本治は「ブオトコ」という言葉で表現したが、これはまさに

「自分はモテると思っているモテない男」のことを言っている。

モテる系モテない男とは、自分がモテると勘違いしている男。
つまり、空気が読めず、客観的に自分を知らないくせに、自分の考えを

押し付けるようなタイプのことを言うのだ。


そういえば、高校の時に「根拠のない自信を持っている男がモテる」

と豪語していた先輩がいたが、確かに彼は「モテる系モテない男」だった。

 


胸元を開け、香水をこれでもかと言うくらいふりかけ、少し長めの髪を

ヘアバンドで書き上げている男。


彼は自分を「モテる」と言っていたが、彼を知る女子が「キモい」と評するのは、

その彼を知らなくても想像に難くないだろう。

 

 

 

 

 

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